プールの塩素が原因で
薄毛になる?
薄毛とプールの知られざる
関係性
健康のために通う方も多いプール。適度な運動は体質改善に良い効果をもたらすでしょう。しかし、頭皮への影響を考えると薄毛に悩んでいる方にはおすすめできません。プールの水に含まれる「塩素(カルキ)」がその理由です。
大勢の人が使うプールは放っておくと、人の体に付着していた細菌が使用者全員に蔓延する温床になります。そのため、プールを運営する施設管理者は定期的な細菌検査を行うとともに、水中での菌の繁殖を防ぐための塩素を大量に投入。水質管理を行っているのです。
悪い菌の繁殖を抑えてくれる塩素ですが、一方で頭皮にいる「皮膚常在菌」をも殺してしまう可能性があります。皮膚常在菌には、私たちの頭皮を雑菌から保護する役割があり、これが死滅すると頭皮が無防備な状態となって深刻なダメージを受けてしまうのです。
皮膚常在菌を塩素の殺菌作用から守るためには、プールから上がった後になるべく早く塩素を洗い流すことが大切。刺激の強すぎないシャンプーで、頭皮と髪の毛を洗いましょう。
頭皮を守る菌まで
攻撃してしまう塩素
水質維持のため、プールに混ぜられる塩素(カルキ)は台所の漂白剤や浴室のカビ取り剤などにも含まれる成分。強い殺菌・酸化・漂白作用が特徴です。塩素はこの殺菌作用で、トラコーマの原因菌であるクラミジア・トラコマチスやブドウ球菌をはじめとする病原菌をプールから除去します。
しかし、人間の体に存在する菌は病原菌だけではありません。病原菌から人の体を守っている皮膚常在菌もいます。塩素が持つ強すぎる殺菌力はこの皮膚常在菌をも殺してしまうのです。
プールの塩素が皮膚に残った状態で放置すると、皮膚常在菌の働きが弱まり、肌荒れや乾燥が引き起こされます。特に、頭皮に付着した塩素が洗い流されない場合だと、頭皮環境が悪化して薄毛の原因に。さらに、髪の毛に塩素が付いている状態が長く続くのも危険です。枝毛や切れ毛、頭髪の脱色が起こり、ひどいときには脱毛症にまでなる可能性があります。
頭皮を守る皮膚常在菌の重要性
我々の頭皮を含む皮膚には「皮膚常在菌」あるいは「常在菌」と呼ばれる菌が存在します。地球上には人間の健康を害するもととなる細菌も数多くいますが、皮膚常在菌はそれらとは全く逆の役割を持った菌。病原菌や雑菌を捕食することで、健康状態を良好に保ってくれるのが皮膚常在菌です。
皮膚常在菌は生命力が強く、水に浸かったりお風呂に入ったりしたくらいでは死滅することはありません。ですが、塩素(カルキ)が大量に投入されているプールの水に長時間さらされてしまうと、病原菌もろとも、皮膚常在菌も死んでしまいます。皮膚常在菌が減少すると、頭皮や髪の毛に雑菌が繁殖し、抜け毛が増加することも。殺菌力の強さを売りにしたシャンプーを使い続けた場合にもこれと同じことが起こるそうです。
プールから上がったら、刺激の強過ぎないシャンプーやコンディショナーで、塩素の含まれた水を洗い流すことが重要。その際は、正しい方法でのシャンプーを心掛けましょう。
プールの水を洗い流す
正しいシャンプー法
殺菌力の強い塩素を洗い流す場合、プールから上がったら早めに良質なシャンプーで洗浄するのが大切です。良質なシャンプーというのは、洗浄力や殺菌力の強さを売りにしていない製品のこと。強すぎる洗浄力・殺菌力を持つシャンプーはプールの塩素と同様に頭皮の皮膚常在菌を死滅させ、抜け毛増加の原因となります。
洗髪の際は、髪と頭皮を良く濡らし、シャンプーを頭皮の数か所に指で塗布。先にシャンプーを泡立てたり水で薄めたりしてはいけません。指の腹で頭皮全体を30秒間洗ったら水でしっかりとすすぎましょう。シャンプーの後にコンディショナーで保護膜を再形成してあげると、頭皮環境が健康に維持することができます。
プールの塩素が付いたままにしておくのは、抜け毛や切れ毛、頭皮の炎症などの原因です。プールから上がったら正しいシャンプー方法で速やかに塩素を洗い流しましょう。
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東田 雪子さん
エステティシャン引用元:株式会社ルチア
https://www.lucia-jp.com/ -
- 経歴
- 株式会社ルチア代表取締役
1988年厚生省認可社団法人日本厚生協会認定一級健康美学とエステティック技能士資格取得
1989年第3回サンテ・エステティシャンコンクール優勝
1990年エステティックスペシャルカウンセラー資格取得
その後株式会社ルチアを設立し育毛への研究開発に着手。
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- 薄毛に悩む方へ
- 薄毛は簡単に治ります。エステティシャンとして長年美肌づくりに携わってきた私は、髪と肌の成分が同じと知って、自分の髪の悩みを解消すべく、髪の研究に没頭しました、そして、薄毛が治ることを確信しました。日焼けなどで失われてしまった表皮が再生するように、何らかの理由で失われてしまった髪も、適切な手入れを施せば必ず蘇ります。